今回の趣味の論文のテーマは「お正月の料理」です。
あなたの家庭のお雑煮は角餅?丸餅?
おせち料理は手作り?購入?
お正月に帰省する際などの、はなしのネタにもなりますね。
前回(2018年11月)の論文はこれ!
今回のテーマは「お正月料理」
年の瀬せまる今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
今回の趣味の論文のテーマは「お正月の料理」です。
皆さんは、お正月に「お雑煮」や「おせち」を食べますか?
お正月料理の現状や未来について、気軽に論文を楽しんでいきましょう!
雑煮の餅は丸?四角?;江戸時代から繋がる餅の形
お正月の食べ物といえば、「お雑煮」ですよね。
家庭によって、だしや具材、味付けなどが違います。
そんなお雑煮について、地域による違いはあるのか気になりますよね。
そんなあなたにオススメの一本はこちら。
「正月の雑煮の食べ方に関する実態調査」
正月の雑煮の食べ方に関する実態調査
畑江 敬子, 飯島 久美子, 小西 史子, 綾部 園子, 村上 知子, 香西 みどり
日本調理科学会誌 / 2003年36巻3号 p.234-242
この論文では、
沖縄から北海道まで2633家庭での、お雑煮の食べ方を調査しています。
お雑煮を「食べた日時」や「回数」、「味付け」、「材料」など詳細に調べられています。
調査が行われた2002年のお正月には、92.2%の家庭でお雑煮が食べられたとの事です。
特に興味深いのが、お餅の形。
東日本が「角餅」、西日本が「丸餅」となっているそうです。
もちろん九州は西日本なので、丸餅が多いです。
しかし鹿児島県は、角餅が半数以上(55.4%)となっています。
この理由として、島津藩(現、鹿児島)と徳川との交流が影響しているのでは、と述べられています。
このように、関連のないように思える、日本史と料理の研究が、たがいに影響しあう。。。
すべての学問がつながっているのを感じますね!!
おせちは今後どうなる?;「これまで」と「これから」のおせち
「お雑煮」とならんで、お正月料理の定番といえば、「おせち料理」です。
最近では、おせちは作らずに、販売されているものを購入することも多いのではないでしょうか。
これからの「おせち」はどうなっていくか?
その疑問に答えるべく、学生のおせちへの意識を調査したのがこの論文です。
「正月料理に対する学生の実態および意識調査」
正月料理に対する学生の実態および意識調査
門間 敬子
京都女子大学家政学部生活福祉学科紀要 / 2018年13号 p.39-44
この論文では、「おせち」の中身や、だれが作ったかを調査しています。
また、「これから正月料理はどうなっていくと思うか」を調査した点が興味深い!
2017年までのデータとなっており、最近の傾向も把握できます。
最も気になるのが、「これまで」と「これから」のおせちへの意識です。
「子供の頃に比べて、正月料理が簡素になった」という方が、53.9%です。
また、「将来、正月料理が簡素になるだろう」と考える方が、85.8%でした。
やはり、伝統的な正月料理は、なくなる傾向なのかもしれませんね。
しかし、注目すべきは「将来、自分でおせち料理をほぼ手作りしたい人」が53.0%いることです。
学生の調査結果で、半数がおせちを作りたいって、けっこう多いと思いませんか?
この調査は、女子学生がメインです。
しかも、食品学を受講するような学生なので、一般的な女性より料理に抵抗がないかもしれませんね。
さて、これからのおせち料理はどうなっていくのか。。。
皆さんの家庭では、どうされますか?
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趣味で論文を読もう!
論文
みなさん、知りたい事がある時、どうやって調べます?
Google検索やSNSなど情報源はたくさんあります。
しかし、ネット上の情報は要注意なものもあります。
一方、論文は多くのもので査読という作業を経て世の中に出ます。
ただし論文も、全てが正しいという訳ではありません。
気楽に趣味で、読める論文を紹介していきます。
検索方法
ご存知、Googleでも論文を探すことができます。
検索自体はもちろん無料。
ただし、すべての論文を無料で読めるというわけではありません。
とはいえ、趣味で使う分には十分すぎるサイトです。
国立研究開発法人科学技術振興機構が運用するサイトです。
日本の学協会が出版した論文を検索して、閲覧することができます。
掲載している論文は、ほとんどは無料ですが、Google Scholar同様に有料のものもあります。
J-STAGEとは?
「科学技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)は、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が構築した日本の科学技術情報の電子ジャーナル出版を推進するプラットフォームです。J-STAGEは、日本で発表される科学技術情報の迅速な流通と、国際情報発信力の強化を目指しています。電子ジャーナル出版プラットフォームを提供することによって国内の学協会および研究機関を支援し、2,000誌以上のジャーナルや会議録などの学術的な出版物を低コストかつスピーディーに公開しています。
注意
繰り返しになりますが、論文に書いてあるからといって、かならずしも正しいとは限りません。
ご自身でお試しになる場合は、自己責任でお願いいたします。
とは言っても、あくまで趣味程度のものしか紹介しません!
まとめ
今回の趣味の論文のテーマは「お正月の料理」でした。
お餅と日本史との関係や、これからのおせち料理についてなど、興味深いものがありました。
お正月に帰省する際などの、はなしのネタにもなりますね。
皆様の皆さまのお役に立てば幸いです。